9:今後の活動計画

 これからは今までの研究成果を実行に移す段階に来ており、現地で後継者を育て、以上のような事実に興味を持つボランティアの活動を活発にし青雁皮紙を含めた色々な作品を作る事に協力できる人が必要と思い、東京で働き西表から石垣に16年間毎月通い色々と試みたが経済的負担が多く、また人手不足で到底実現は難しいと思われてくると共に、これから先の残り少ない私の人生を如何生きるかについて改めて考えざるを得なくなった。

 私が紙漉きを始めた時から感じていたが、古くから在る紙漉き場の多くは伝統に拘り閉鎖的でありなぜもっと和紙を科学的に分析理解し合理化を行わないのかと疑問を感じさせられると共に多くの文献は回顧的な歴史を述べるに過ぎないものが多く、又科学的視野に乏しく、和紙がなぜ滅びてゆくのか、如何したら世界に誇れる和紙を発展させることが出来るかについて真剣に議論することが殆ど無い様に思われた。

 ドンキホーテ的発想かもしれないし、現在の段階では植物の組織化学的方法も限られており、私一人で何所まで出来るか判らないが研究施設を徳島に移し、私が長年携わってきた病理組織学の体験を生かしミクロから観察した色々な和紙の形態学的特徴と問題点の解明に専念し、これからの和紙の在り方を模索する事にした



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